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留学の食文化の違い、カルチャーショックってどんな感じ?【留学体験談ブログ】

      2024/08/26

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留学中の食文化の違い、カルチャーショックってどんな感じ?

留学を語る上で避けられない、「食文化の違い」。
私も留学したばかりのころ、大変カルチャーショックを受けました。
国にもよりますが、日本ほどおいしい食事の国はない!と多くの留学した方は言うでしょう。

ということで、私の留学体験談から、今回は「食文化の違い」について書いていきます。

この記事は、留学体験談の第5弾です。前回の記事に関しましては、こちらをご覧ください。

留学の食文化の違い、カルチャーショックってどんな感じ?

ホストファミリーとの対面を終え、私の留学生活がスタートしました。
(ホストファミリーとの対面についてはこちら

相変わらず全く話せないので、常に半笑いの涙目で過ごしていたところ、食事に関して最初に気が付いたことがありました。

それは、「あれ…?いつ料理しているんだろう」ということです。

「いつ料理してるんだろう?」

私のホストマザーだったキャロルは、前の記事で書いた通り、とても強い女性、バリバリ体育会系お母さん。
日焼けとサングラスの似合う、ブロンドの髪がきれいな方でした。

キャロル自身が水泳をしているというのもあり、2人の娘と1人の息子にもスポーツの習い事をたくさんさせている、体育会一家。
学校から帰ってくると、子供の送り迎えに連日大忙し。

日本のように勝手に子供一人で出歩くということは基本ないので(子供が一人で歩いて登校できるなんて、日本は治安が良くて本当に良い国です)、キャロルが学校+習い事×3人分、全部車で送り迎えです。

私も車に乗ってついて行き、ホストシスターのプレーする「ポートボール」を観戦することもありました。

そんなある日、ふと気が付きました。

「あれ…?いつ料理してるんだろう…?
ホストファザーのジョンにしろ、キャロルにしろ、誰かが包丁を持って、台所に立っているのをあまり見ないな…。ということに気が付いたのです。

それで、「私たち、ディナーに何を食べているんだっけ?」と考えると…
お肉がっつりが多いことに気が付く。

それで、その目線で観察してみると、まずオーブンがかなり大きいことに気が付きました。

日本だとオーブンって、それほど大きくないことが多いですよね。

私が留学した先、いくつかのホストファミリーのキッチンを見せていただきましたが、全ての家庭でオーブンが相当大きかったです。
(白人家庭あるある…なのかな?)

備え付けでオーブンがあって、それがかなり大きくて、相当大きなお肉が焼ける。
で、そのオーブンにお肉や野菜を入れて、グリルしたものを食べるのが基本。(魚はかなり少なかったです。)

このオーブンを賢く使用し、あまり料理に時間を使っていませんでした。
キャロルは、自分の好きなことや子供の教育に時間を使い、料理を最低限で済ませていたんです。

最低限、味付けをしたらあとは入れて焼くだけ。
すごく原始的な食事だけど、もちろんおいしい。

台所に立って料理をする母親をしょっちゅう目にしていた私は、この自由度の高い食文化に衝撃を受けました。

キャロルは、たぶん料理がそれほど好きではなかったと思います。
だから最低限で、生活の質、楽しむことを重視していた。
そのスタイルを確立していて、「すごいな…」と尊敬したのを覚えています。
(毎日楽しそうで…すごかったです。今も考えるだけで尊敬の気持ちが沸き上がってきます。)

ということで、このキャロルの家庭では、夜ごはんは1つお肉と、周りに付け合わせの野菜がある、みたいな感じが基本でした。
ポテトはすごく登場率が多かったです。
サラダは少なかった気が…グリル野菜が多かった。スープも滅多に出ません。

そして、ランチは常にサンドイッチ。
焼かないパンのサンドイッチで、結構ぱさぱさしている。
(余談ですが、私はこれに毎回苦戦しました。ただ、忙しい中で私にもランチを持たせてくれたので、文句は言えませんし、食べられるだけでありがたいことです)

基本私はなんでも好きで、なんでもおいしく食べられるので、この洋風な食文化にも割と順応性のあった方だと思います。

ただ、ただ食文化の違いとして、唯一、唯一苦戦したところがあります。

それは、「麺類がないこと」です。

ラーメンが食べたい

割と早い段階で、私には禁断症状が出ました。

麺類が食べたい。
麺類って言っても、パスタでなくて、汁のあるラーメン。うどん。そば。なんでもよい。

汁あり麺類が食べたい。

特に私は麺類が好きで…時々猛烈に「ラーメンが食べたい欲」が出てきました。
でも、そんなものは間違いなく出ません。

彼らは、なぜ…なぜ汁入り麺類を食べないのか?
それは、汁の中から「ずずーっ」と音をたてて麺をすするのが「rude(無作法)」とされている文化があるからだ、と気が付くのに、それほど時間はかかりませんでした。
(そもそも文化が違うというのもあると思いますが)

汁あり麺類は全くない状態。
お昼に麺類が食べたいよぅ。
悲しむ小太りジャパニーズ。(私)

…と、これ、私の場合はラーメンでしたが、これが人によって違います。
白米が恋しい方もいるでしょうし、みそ汁が恋しい人もいるでしょう。
(ちなみに、お米は本当にたまに出ることがありましたが、日本のお米とは全くの別物です。
タイ米のような、もっと乾燥して固めのお米です。)

ですから、「日本のお米+みそ汁+おかず」みたいな食文化とはかけ離れております。

さて、どうしよう?

スーパーで「noodles」を買うも…

そこで私がしたことは、まずアジア系の食材がおいてあるスーパーで(大体中国系の方がやっていました)、日本のラーメンを探すというものでした。

多くの方が留学中お世話になるアジア系食材スーパーです。

都市によっては、ふつうに日本のラーメンなども見つけやすいんだろうと思いますが…
私が留学していた当時、日本のラーメンはめちゃくちゃ高かったです。

しかも、あんまり品数がない。

困った。

日本のラーメンが高いため、購入を迷っているうちに、なんだか変なプライドが出てきて、「せっかく留学しているんだから、こっちの食文化に慣れてやろう」と思い立ち、アジア系食材スーパーを手ぶらで離れた私は、次にその足で、現地の普通のスーパーに向かいました。

Noodles」と書いてある、カップスープのようなものも売っているので、それを食べようと思いました。

Noodleなら、この際なんでも良い。クリームチキン味だかなんだか、あまりおいしくなさそうな味しかなくて、もっとこう、アジアっぽい味の美味しいスープが飲みたかったですが、仕方ありません。

いざ、購入です。
まぁ、安いし。
(写真がなくてわかりにくくて申し訳ないのですが、頑張って言葉で描写しますので、イメージを膨らませていただけると幸いです)

麺が食べたくて禁断症状が出ていた私は、わくわくしながら帰りました。
とにかく何でもよかった。
汁と麺のものが食べたい。
どんなものでも構わない。
汁の中から麺をすすって食べたい。
ずるずる食べたい。
とにかく、食べたい…
ついに、ついに食べられる(かも)…

私の思いは最高潮に達しており、帰宅後、ホストが留守な時をみはからって、こっそり現地調達した謎味の「ヌードル」にお湯を入れてみました。
(まだキッチンを自由に使えない、羽を伸ばせないビクビクジャパニーズ(私))

日本のカップスープのような感じです。
紙の箱の中に、銀色の袋が3袋ほど入っています。
3食分ですね。
早速、1食分の銀色の袋を破ってみます。
おぉぉ!なつかしい感じ。
中から、粉(シーズニングパウダー)が出てきます。
カップラーメンでいう、「かやく」ですね!
適当なマグカップを見つけ、その粉を入れていきます。


おや…?
しかし、麺はどこにあるんだろう…?
私の探し求めている麺は…?



しかし、どう探しても箱の中には3食分の銀色の袋が入っているだけ。
これ…だけ…?

ちょっと待って。でも…
これだったら、「Soup」が正しいじゃない。
私が買ったのは「Noodles」よ。
…と、頭の中をオネエ言葉が駆け巡りました。(動転)

麺は?どこ?…
…絶望感の中、何はともあれ気を取り直して、お湯を入れてみました。

すると…

ちょろ~~っと何かが浮かんできます。…

汁の中に、
麺がブツ切りで、
ほんの気持ち程度、
入っていました。

ぶち当たった食文化の違い

この瞬間、私の頭を「ガーン」という衝撃が襲いました。

…立ち上がる湯気をみつめながら、私はしばらく動けなくなりました。

食文化の違いを生身で感じ、「世界は広いのだ」ということを実感した瞬間でした。

しばらく立ちすくんだ後、ゆっくり私の頭は衝撃から回復し…
そして、霧が晴れ始めたのち、頭の中では、
コレジャナイ…コレジャナイ…
という言葉が巡り始めました。

ねぇ、

なぜ麺を切るの?

こんなブツ切りの麺、麺って呼んでいいの?

…一人で肩を落とし、むせび泣く小太りジャパニーズ。

「短い麺」なんだったら、パスタのペンネみたいな感じかな?と思われる方もいるかもしれませんが、それともまた全然違います。

食べごたえが全くないんです。

とにかくぶつぶつ切れた、カスのような(言い過ぎ)小麦粉の物体が入っている…。

これは衝撃でした。

おそらく、ずずーっと吸わずに食べられるように、フォークで食べやすいように…切ってあったのだと思うのですが。

食文化をいろいろ混ぜすぎて意味不明な食べ物ができあがっている…。

しかも、これ何味なの…
クリームチキンって…うそだよ…。
塩味が全然足りないよ…。

ゆっくりとうつろな目で「クリームチキンヌードル」を食べ始めた私は、自分の涙の味を感じていました…。

…と。
これ、読んでくださった方の中には、「大袈裟だなァ」と思う方も多いかもしれませんが…。

全然大袈裟じゃないんです。
留学中は、「食」の持つパワーが増す気がします。
「食」ってそれくらいのパワーがありますよ。
「食べなれた味」の持つ威力は恐ろしい。
そして、そこから離れた時の寂しさの持つパワー、そしてそれが食べられるという喜びと期待の持つパワー、そしてそれが見事に打ち砕かれたときの絶望感。

同じ「Noodle」でもこれだけ違うか、と思いました。

…ということで、日本食が恋しいときは、アジア系スーパーできちんと日本食を買うことをお勧めします。

&留学前にしっかり英会話の準備をしておくことをお勧めします!

おわりに

以上、留学中の食文化の違い、カルチャーショックを感じた体験談でした。

ちなみに、私はこの後の数年にわたる留学期間中、いくつかのホストファミリーにお世話になることになります。
(転校もしましたし、ホリデーの最中だけお世話になったところもあります)

そこで「家庭ごとにも全然食べ物って違うなァ」と当たり前ながら感じ、まだまだ衝撃を受けた出来事がありますので、ここも追々書いていきます。

留学を考えている方の何かしら参考になれば幸いです!
ありがとうございました。

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