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物悲しくて綺麗な、切ない英語の曲3選

      2019/02/18

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音楽って良いですよね〜。

音楽を作る方にも色々な原動力があるみたいですが…。「孤独感」のような、そういうなんとも言えない、少し暗いような感覚を、音楽として表現した方々も沢山いらっしゃるのですね。

音楽を聴きながらそんな部分を感じつつ、聞くのも良いかもしれません。
ということで、孤独感を感じるような、切ない洋楽を5曲まとめてみました。

“Ordinary World”


イギリスのバンド、Duran Duranによる1993年の1曲。
ラジオでかけられるやいなや、大きな反響を呼び、まだミュージックビデオが公開される前からヒットチャートを上がっていったというエピソードを読んだことがあります。

それほど多くの人の心を掴んだ曲なんですね。

確かに、最初に聴いた時「あぁ…この曲いいな」って思いました。
すごくキャッチーな曲でもあり、頭にメロディが残ります。何度聴いても、ドラマチックな印象がして…なんとも言えない感覚になります。
夜、独りで静かに過ごしたい時なんかにも良いですよね。

そして、この曲は、Duran Duranの多くの他の曲のようにアップテンポな曲調ではなく、どこか物悲しく切ないメロディが印象的ですが…それもそのはず。

これは、バンドのリードボーカルであるSimon Le Bon(サイモン ル ボン)が、1986(もしくは87)年にドラッグ関連の事故で亡くなった親友、David Milesへ捧げた「三部曲」のうちの1曲だという話があります。
(あとの2曲は、”Do you believe in Shame?” と”Out Of Mind”)
duranasty.com(Duran Duranのファンサイト)にも、いろんなことが載っていますね〜。

深い後悔の念、自責の念。
愛する人を失ったときの気持ち…。そういったものからインスピレーションを得て作られた切ない曲のようです。

始まった瞬間から切ない、素敵な音の1曲だなぁ。

“Rhythm of rain”

邦題は、「悲しき雨音」。
1962年にレコーディングされた、the cascades(カスケーズ)の名曲です。世界的な大ヒットを記録しました。
曲の特徴としては、チェレスタという鍵盤楽器のアレンジが特徴的であるようです。60年代の曲ですが、その後も沢山の有名アーティストにカバーされています。

Broadcast Music, Inc(BMI)によると、
この曲は「20世紀で最も演奏された曲」の第9位!だそうです。
凄いですね…。

この曲を歌うカスケーズは、アメリカのボーカルグループで、元海兵隊員のメンバーで構成されています。
有名バンド、ビーチボーイズの影響を受けたバンドだそうですよ。
グループ名の”カスケーズ”は、たまたま近くにあった食器洗い洗剤の箱から思いついた名前なんだとか。
思ったより適当にグループ名をつけるアーティストって多いんですね。笑

この曲、”The rhythm of rain”は、グループのリードシンガー、John Gummoe(ジョン•ガモー)によって書かれた曲です。

そして、そのタイトル通り、雨の中で作られた曲のようです。

ジョンの言葉をsongfacts.comより引用します。

It was like the rain was talking.

『まるで雨が話しているようだった』

歌詞としては、失恋を思わせるような内容でもありますが…優しいような、切ないような、雨の日の静かさも感じさせてくれます。そういうところが、世界の心の人に刺さる曲になったんでしょうか。

歌詞も、少しもの悲しく、切ない内容になっています。

雨の音が悲しみを優しくなぐさめているような、とても綺麗な曲だなぁ〜。

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“The Stranger”(ストレンジャー)


1977年にリリースされたBilly Joelによる1曲。

同名のアルバム”The Stranger”は、大ヒットを記録し、彼の名声を確固たるものにしました。”Just The Way You Are”を始めとする様々な名曲が入っていて、素晴らしい傑作アルバムですよね。

タイトル”The Stranger”を直訳すると、”見知らぬ人/他人”。
この曲は、いかに自分が「知っている」相手だと思っていても、実はいかに相手のことを「何も知らない」か…。
そして、よく知っていると思っている「自分自身」のことすらも、実は「何も知らない」かもしれない…。
そんな内容について歌っているそうです。
とても考えさせられます。

ちなみに、Billy Joel(ビリージョエル)といえば…音楽界の伝説で、ヒット曲は数知れず。過去にはスーパーモデルと結婚。
そんな誰もがうらやむような成功と名声を手に入れている彼ですが、実は1970年、まだ成功を手にする前の21歳の時、家具磨きの液体をボトルの半分ほど飲み、自殺をしようとした過去があるそうです。

その時のことを、ビリー ジョエルはこんな風に回想しています。2016年、英のDailyMail紙より引用させていただきます。

‘Nothing was happening with my music career, I didn’t have a job or a place to live. I had to live with my mum again, which felt like a real failure.

『
音楽のキャリアはうまくいかず、僕には仕事も住む場所もなかった。
母とまた住まなきゃいけなくなり、自分は負け犬だと感じていた。
』

さらに、当時付き合っていた彼女との関係の悩みも一因としてあったと、 2002年のニューヨークタイムスで語っています。

あぁぁ。スーパースターとなったビリージョエルも、過去こんな風に感じて、苦労したことがあったんですね。

そんな、人に見せない自分の”暗い”側面。こうした経験が、この曲”The Stranger”のインスピレーションにもなっているようですよ。

さらに…
2002年、ニューヨークタイムスより。ビリーが離婚について語ります。彼は、離婚後も、奥さんのことを考えなかったことはないと話しながらも…

“I was too young to get married, although it ended up lasting eight years. Was I really in love? I don’t think so.”

『
結局結婚生活は8年間続いたけれど、僕はまだ若すぎた。
本当の恋をしていたかって?そうは思わないよ。
』

結婚した当時、ビリーは24歳。
ふーむ。
激しく恋をしていたと思っていたけど、そう思っていただけかもしれない…。
一番分かっていると誰もが思っている自分自身のことが、実は一番分かっていないのではないか…。というこの曲の内容と重なるものがありますよね。

こうした感情は、ビリージョエルだけではなく、多くの人が抱いたことのあるものかもしれません。この曲が、多くの人の心を掴んで離さないのも分かる気がするな〜。

深い魅力のある1曲ですよね。

冒頭と最後の口笛もとても素敵です。
どこか物悲しくて、音楽って良いな〜って思います。

しっとりと音楽を聴きたい時にも、元気になりたい時にもおすすめな深みのある1曲です。

終わりに

ビリージョエルを聞きたい気分です。

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