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【留学中の勉強】洋書が英語力向上の役に立った体験談

      2020/11/16

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留学中、洋書を読もうと思うけど、どうだった?勉強になった?英語力向上した?

そんな疑問に対して、体験談をご紹介します。

この記事を書いているのは、留学経験あり翻訳者。
今回は、留学中の勉強について、洋書を読んで英語力が向上した体験談についてです。
いつか留学を考えている方の参考になりましたら幸いです。

【留学中の勉強】洋書が英語力向上の役に立った体験談

留学中の勉強について、洋書を読んで英語力が向上した体験談についてです。

留学中、多くの人が「英語を上達させるために、洋書を読みたい!」と思い立つと思います。
私もそうでしたので、留学中に洋書で勉強をした体験談をご紹介します。

ただ、私の場合は、すぐに洋書を読み始めたわけではなく、段階を踏みました。

留学中、洋書を読もうと思ったら..

話は、留学中、それも留学したばかりの頃に遡ります。
当時「英語が全然聞き取れない!!」と、毎日凹んでいました。
一生懸命英語を勉強して旅立ったつもりだったのに…。
「洋書を読む」どころの騒ぎではなかったのです。

聞き取れないことも、ある程度は予想していたものの、ゆっくり話してくれても分からないことが多かった。
というのも、私の場合「分からない単語」が本当に多かったです。
覚えていたはず、一度勉強したことのある単語でも、会話の中でパッと出てこなかったのです。

この単語の意味は何だっけ?」と思うことが本当に多く、1日の終わりに、単語の意味を電子辞書で調べる…ということをよくしていました。

そんなある日。

私をステイさせてくれていたホストファミリーのお母さんが、私を呼びました。
そして、とても良い笑顔で私の手を掴むと、グイグイ私を引っ張っていきます。
「どこに行くんだろう?」と思いつつ、手を引かれて辿り着いた先は…
小さい子供が読む、「絵本」が沢山置いてあるコーナー。
その家族には、まだ小さい男の子(幼稚園くらい)が居たので、その子の読む絵本が沢山置いてあったんです。

…絵本ね。小さい子のね。

…え??

絵本コーナーから動こうとせず、良い笑顔で私を見つめるお母さん。
完全に私が戸惑っていると、絵本の方に一歩を踏み出し、私の手の上にバンバン絵本を乗せてきました。

そして、5、6冊私の手の上に絵本を乗せた所で、私に「部屋まで持って帰れ」と言いました。(まだ英語よく分からなかったけど、行動からも、どうやらそう言っているのは明確でした)

終始良い笑顔で。
どうやら、私に「これを読んで勉強しろ」と言ってくれているようでした。
冗談抜きで。

え?
え?!!!

ええええ??!!!

幼児期を無事卒業し、若者世代だった私は、困惑。

な、な、何で?!って言いたくて、拙い英語で文句らしきものを言ってみましたが、伝わらず。この気持ちをどう表現して良いのか分からない。

困惑しながらも、「せ、せんきゅう…」と伝えて、部屋に絵本を持って帰りました。

…え、絵本?????
私、相当バカだと思われてる????

留学前から、英語を割と真面目に勉強してきたと思っていた私は、「絵本ですか!マジですか…」と、ショックを受けました。

なんかもっと難しげな勉強したいよ!
そんな英語へたくそだった、私?今迄なんだったの…?って。

こういう時って凹みますよ~。
自分が情けなくてね。
(それに留学初期は、ただでさえ慣れない異国の地での生活で、メンタルが豆腐状態ですから)

しかし、そこは切り替えの早さが物を言います。

「郷に入れば郷に従え」をモットーに、まずは言われた通りやってみようと。
絵本読んで、ホストマザーに「楽勝だったぜ、やっぱ絵本なんか簡単すぎるぜ!」くらい言ってやろうと。

そういう悔しい思いをバネに、毎晩寝る前に、絵本を読むことにしました。

洋書を読むなら「絵本」もおすすめ

そして読んでいくと、驚くべき発見が。

なんと、絵本の単語にも、分からないやつがある!
単語力の無さを痛感させられました。

でもこれは、私の勉強不足ばかりが原因ではなかったようです。
…というのも、学校で勉強するのって、ちょっと小難しい単語が多いじゃないですか。

しかし、絵本には、もっとくだけた口語表現や擬音語が多く使われており、英語の参考書に載っているような小難しい単語じゃなくて、少しくだけたような、会話でよく使われるような、そんな豊かな表現が使われているものが多かったんですね。

例えば…、『笑う』にもたくさん種類があり、その英単語も、パッと思いつくだけでも、これだけありますが…

smile
laugh
grin
chuckle
giggle
sneer

例えば、絵本では、動物さんが出てくる絵本で、可愛い虎さんが口をおさえて笑う絵とかがあって、虎さんの周りに「giggling」と書いてあった。

「?なんだっけ、このgigglingって単語は」となって辞書で調べると、あぁ、クスクス笑う、って意味なのか。と。
(ちなみに今Weblio辞書で調べたら、gigglingの訳、「うふふ」だそうです。かわいい。)

絵本を読み出すまでは、「笑う」という単語として知っていたのが、私なんかはlaughとsmileだけでした。(学力レベルがバレる。)

だから、『笑う』っていう単語は全部、laughとsmileで統一されるとばっかり思っていたら、当然そんなことはない。
日本語でもそうだけど、色んな表現があるんですよね。
(最初これを知った時は、「ハァ?この単語も平たく言うと、笑うって意味か?全部laughで統一してくんないかな?覚えるの大変だから」って思いましたが…)

全部「笑う」に関連する言葉でも、全部ニュアンスが微妙に違う。

grinはこう、「ニカッ!」って笑う感じのニュアンスだし、
chuckleはくすくす笑い、
giggleもくすくす笑いだけど、明るい、ケタケタって感じですよね。「うふふ」です。
sneerは嘲笑。あざ笑うとか、冷笑するとか。

…そういう「感覚的な」英語の単語を習って覚えるのに、絵本は本当に良かったのです!!

結局、渡された5、6冊の絵本を全て読み終えた後は、他の絵本を自発的に借りに行き、ホストの家の絵本、結構な量を、全て読み、制覇しました。

絵本に出て来た分からない単語は全部ノートに書き出して、覚えるようにしていました。

そしたら…英語の語彙力が本当に上達しました。真面目な話。
これは、今思い返しても、良い勉強法だったと思っています。

あなどるなかれ、英語絵本。

正直最初にホストマザーから絵本をすすめられた時は、外人さんの大好きなパイナップルの乗ったピザを顔面にぶつけたい気持ちに駆られましたが(ごめんなさい反省しています)、そんなことしなくて良かった。本当に良かった。
衝動的な行動は、抑制するに限ります。

ホストマザーを改めて尊敬し、感謝しました。ありがたやありがたや。

いざ「小説」へ!

そして、絵本を制覇した後に、普通の若者が読むような、「小説」に挑戦していったのですが…、絵本で習った単語は、本当に役に立ちました。

上の例で行くと、「grin」なんて、洋書を読んでたら結構出てきますからね。

しかも。
絵本で習った単語が出てくるたび、その絵本の絵が一緒に出て来るので、思い出しやすい。
どういうことかというと、
絵本で読んだ「可愛い虎さんが口をおさえてgiggling言ってる絵」が思い浮かんで、「あ、giggleはこういう意味だったな」って思い出せるんです。

記憶はイメージで覚えると覚えやすいとはよく言ったもので、丁寧に絵がついている絵本は、単語を覚えるのにとても適した教材でした。
(勿論、ある程度いくと、簡単すぎる!ってなってしまいますが…)

だから、英語の絵本から始めるというのは、個人的にはとても良かった勉強法です。
大人にもおすすめ。

大人なのに絵本なんて…。私今迄英語、何年も勉強してきたのに…。
っていうプライドは、一旦その辺のハンバーガーに入れて食べてしまおう。(欧米か)

私は、絵本の単語が簡単になった頃、本格的に英語の本を読もう!と決心し、英語の「小説」へ進みました。

最初の1冊をどれにするか問題

小説を読もうと決めたのは良いものの。最初に何を読もうか、悩むんですよね~。
英語の勉強のために小説を読む場合…。必ず、どれを読もうか迷います。

だって、あんまり難しすぎるやつ嫌だし、かといって内容がつまらなさそうなやつも嫌だし…。

私の場合は、何を読もうか悩んだ末に、爆発的にヒットした小説「Twilight」を選びました。
黒い背景に白い手が浮かび上がり、その上にリンゴが置いてある、特徴的な表紙の本。
2008年には映画化もされた、大ベストセラーです。

内容はというと、超絶イケメン色白ヴァンパイア(Edward)と、少女(Bella)の恋愛物。
途中から、タフな筋肉イケメン色黒狼男(Jacob)も加わって、三角関係的な要素も入るという、とにかくコッテコテなラブストーリー

しかも1冊で終わりではなく、4部作。

(「Twilight」→「New Moon」→「Eclipse」→「Breaking Dawn」と続きます。)

これを最初に選んだ理由としては…

  1. 「最初から難しいテーマのものは、難易度が高くて読めないだろう」と予測、難しい表現抜きで読めそうな恋愛物にした
  2. 「そんな売れた本なら、面白いのかな!」
    皆が知ってたから、何となく自分も読んでみたかった。
  3. 「知名度がある本だから、万が一内容が分からなかったとしても、誰かに聞いたら内容を教えてくれるんじゃないかな」
  4. 「1冊で終わりじゃない4部作だから、読み終わった後も、次にどの小説を読むかで悩まなくて良さそう」

上記4つの理由で選んだ結果、最初の1冊の選択としては、間違っていませんでした。
恋愛ものなので、息抜きと勉強を兼ねられたので、良い選択だったと思います。

ただ。

私の場合、4冊全て読み終わるまでに、めちゃくちゃ時間かかりました
そして、これは決して英語力だけのせいではなかったような…。

なんせ、4冊もあったから、長くて。
3冊目の「Eclipse」までは気合い入れて必死に読んでたのですが、最後の「Breaking Dawn」に至っては、読んだか読んでないかすら、内容を覚えていません。

私の場合、恋愛物よりも、推理ドラマとか、軽いサスペンス的な展開の小説が好きだからなぁ…。

ただ、恋愛物でよくあると思うんですけど。

この本では、「Edward(ヒーロー役)がいかに光り輝くperfectなイケメンか」というような描写が、それはそれは繰り返し、ガッツリ出てきましたから、そういった英語表現を何度も勉強できたのが良かったと思います。

(ちなみに、この小説を読んだ、もしくは映画を観た女性は、「Edward(色白正当派王子様系イケメン)派か?それともJacob(色黒筋肉質ワイルド系イケメン)派か?」という論争で盛り上がることが多いみたいです。
そういう楽しみ方もあるのね。)

…ということで…。

読み続けるモチベーションのことを考えると、私のように単純に「簡単そう」という気持ちで選ぶのではなく、好きなジャンルのほどほどに簡単そうな小説、にトライした方が良いかもしれません。

恋愛小説好きなら、Twillightもおすすめです。
小説としての難易度としては、そこまで高くないですし。

留学中、洋書は英語力向上の役に立つ?結論

留学中、英語力向上のために、洋書を読む勉強法はアリ。役に立ちました。
だけど、最初から絵本を読めない!という方は、段階を踏むのがおすすめ。
最初のステップは、絵本でも良い。

私の場合は、最初に絵本から入らずに、普通の小説(Twilight) から読み始めていたら、思いっきり挫折していたと思います。

絵本を経て小説へ移行したので、スッと(多少時間はかかったけど)挫折せず、英語で小説を読めるようになっていきました。

留学中の勉強法って色々考えると思いますが、色んな教材で、自分に合った方法で、単語を吸収していけると良いですよね。

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