留学体験談!留学生活って実際どんな感じ?【留学ブログ】
2024/08/26
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留学生活って実際どんな感じだった?
留学を考えている方、留学生活はどんなものなんだろう?、と、気になる方は多いと思います。
私も留学を決める前は、いろんな経験した人の話を聞きたくて、情報を探したものです。
そこで、私の数年前(コロナ前)の留学生活について書いておきます。
少しでもお役に立てれば幸いです。
留学体験談!留学生活って実際どんな感じ?【留学ブログ】
留学し、初めて現地に降り立った日のことはよく覚えています。
日本の空港での別れを経て、現地の空港へとたどり着きました。
トランジット(乗り換え)までに6時間もの時間が空く便で、それはそれはヘトヘトになりながらも、私の中には根拠のない「大丈夫」が溢れていて、新しい生活への期待で、ワクワクすらしていました。
現地に着くまでは。
留学初日!全てはここから始まった
現地の空港に着き、入国審査が終わり、いよいよ入国です。
預けていた荷物を無事受け取り、ほっとしたのも束の間、ここで一気に心細さが膨れ上がってきました。
出口では、同じように飛行機で入国してきた人たちが、家族や友人と再会していきます。
そんな様子が私の心細さに拍車をかけました。
全く知らない土地、誰一人知り合いがいない土地に、たった一人。
心細さがピークになり、目には涙がたまってきました。
出口を出ると、みんなが誰かを待っていて、人混みができている。
その中には優しい両親の姿も、私を知ってくれている友人の姿も、気にかけてくれる先輩や先生の姿もありません。
私は、とんでもなく遠くに一人でやってきたんだという、そして、長いことここで暮らすんだという、急にその実感が湧きました。
そんな中、私の名前を紙に書いて、掲げている女性が目に入りました。
ブロンドの小ぎれいな、少しぽっちゃりとした50代くらいの女性でした。私の名前は、周りの雰囲気になじめない様子で、居心地悪そうに白い紙におさまっていました。
この女性は、現地での留学エージェントの方で、私をホームステイ先まで案内してくださる方でした。
ほっとしたのと同時に、私は一気に緊張しました。
日本人じゃない…!(当たり前)
そうなんです、ここからはサバイバル。
NO JAPANESE, 日本語が全く通じません。
どきどきしながら、「ハロー」と話しかけると、その人が自己紹介をしてくれて、名刺も見せてくれました。
私の場合、留学を決めてから、日本の留学斡旋会社、エージェントを通して現地の学校などを探してもらいました。(当時は何もわかっていなかったので、それが良いというよりは、それ以外の方法を知らなかったためです)
ですから、その留学エージェントの方が空港まで迎えにきてくださったのです。
さて。
その女性から、ゆっくりの英語で自己紹介をしていただいたのは良かったのですが、わたしはとにかく緊張をしていて、すぐにその人の名前を忘れてしまいました。
例えばそれが「幸子さん」だったら覚えていたと思いますが、馴染みのない横文字の名前なので(当たり前)、覚えられませんでした。
心細くて涙目になっていたのを、なんとかぐっと堪えて、その女性についていき、土の匂いのする車の後部座席に乗り込み、次に頭に浮かんだのは…
この人と、私は何を話せば良いのだろう、ということでした。
誰も頼れる人がいない、慣れない地に、一人きり。
すると、私の頭に浮かんだのは、こういうことでした。
「今日から私は、ここで生活をする。会う人会う人に嫌われないようにしなければならない。」
頼りにできる人がいない中、仲間は少しでも多い方が良い。
それはもう、サバイバル、ここでの生き残りをかけて、必死にそう思い込んでいました。
どうしたら嫌われずに済むだろう?
仲良くなりたい。でも、どうやって?ー
「グレート」作戦
そして、しばらく必死にサバイバル戦略を練った結果、私から絞り出された、たった一つの英単語は、「Great(すごい)」でした。
カタカナ英語として日本語にもなりつつある、「グレート」です。
わたしは、ひたすら後部座席から外を眺めながら、口をついて出た、たった一つの英単語「グレート」を、ずっと繰り返していました。精一杯の愛想笑いとともに。
建物が、大きいですね~!ということを言いたかったのです。
…特に何も話すこともないし、英語力もありませんでした。
窓の外をみて、
グレート!グレート!
必死に、なんとかその女性と仲良くなろうと、車の後部座席で、半笑いで「グレート、グレート」言う小さな小太り日本人を、その女性は、とても不思議そうに眺めていました。
わたしのそんな「グレート作戦」、大きな反応を得られることがなく、かなり最初の段階で「こりゃ失敗だ」ということがわかりました。
しかし、私としては、始めてしまった手前、中途半端にそれがやめられなくなってしまい、最初から最後まで、空港から車での移動中30分ほど、ずっと「グレート!」を繰り返すことになりました。
見慣れたマクドナルドの看板にまで「グレート」を言ってしまった時は、さすがに「いや、日本にもあるし」とひとり、心の中で突っ込みつつ…。
もちろん、その女性も感じの良い方でしたが、私が英語が話せないのでコミュニケーションのしようがありません。もうその時点で詰んでいます。
が、わたしはとにかく「この人にこの先、お世話になるかもしれない。嫌われてはならない」と血眼になって思いこんでいたので、その女性に対して必死に話しかけました。
かなり緊張をしていたので、沈黙の方が怖かったのです。
(心細さで押しつぶされそうな心を自分で鼓舞していたのもあるかもしれません)
そして、「グレート」を言い続けること、30分は過ぎた頃、車は郊外の静かな一軒家に到着しました。
ホストファミリー夫妻との出会い
中からは、背の低いサングラスをかけたブロンドの女性と、小柄で笑顔が印象的な旦那さんが出てきてくれて、握手をしてくれました。その二人は、一目で夫婦だとわかりました。
車を運転してくれていた女性が、そのご夫婦に何やらわたしを紹介するとわたしはそのご夫婦と握手をして、必死にたどたどしい英語で自己紹介をしました。
そこですでに、そのご夫婦の話す英語の速さに圧倒され、ほぼ「Nice to meet you」くらいしか聞き取れなかったのですが、それも薄笑いでごまかしていると、空港で迎えに来てくれて、車でここまで送ってくれた、グレートの一部始終を見届けていたあの女性は、挨拶もそこそこに、かなり早い段階で、さっさと帰ってしまいました。
とってもドライな感じで、拍子抜け。
サバイバルがかかっていると血眼になっていた、精一杯の愛想笑いと30分間の必死の「グレート」は何だったんだ。
そんな風に一瞬頭をよぎりましたが、事態は刻一刻と変化しています。
今、目の前にいるこの小柄の感じの良いご夫婦こそが、わたしのいわゆる、「ホストファミリー」でした。
これから長い間、私はこの人たちと一緒に生活をするのです。
私の留学サバイバル生活が幕を開けました。
つづく。
続きは、こちらからお読みください。
おわりに
余談ですが、初日に私が「グレート」の一言で必死に仲良くなろうとしたこの女性とは、この後3年間の留学生活の間、
もう二度と会うことはありませんでした。
名前を即座に忘れてしまったのは、脳がそのことをどこかでわかっていたのかもしれません(言い訳)。
血眼になって誰とでも仲良くなろうとしていた初日。
気合いだけは十分だったような気がしますね。
ということで、次回に続きます。